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紛争中であることは公知なんだから、個々のサービスがどう表示しようとかまわない。それにしても一国に欧米露がなんでここまで介入するのかわからない、いくらなんでも露骨すぎじゃないか。
なぜか関連記事にないウクライナが核武装する日がやってくる? [srad.jp]と補足※ [srad.jp]
ソ連崩壊時にウクライナが独立(まあそれ以前から国連加盟国だったけど詳細略)した際、国内にあった核ミサイルが国際的に(NPT条約的に)問題になった。で、取られた解決策は
「ウクライナは核を放棄してね。代わりにNPT核保有国はウクライナの領土一体性を保証します。」
という「念書」(ブダペスト覚書)をウクライナに示すことで、ウクライナは核を放棄した。で、ロシアはその「念書」を反故にしたのが今回の事件。上
このままだとプーチンに気の毒なので、ちょっと別の観点からの意見をば。
そもそもの発端は、この『ブダペスト念書』が恐ろしいほどの不平等条約だから、なんだよね。
『ブダベスト念書』は「核の不拡散」を大義名分としてほぼアメリカの横やりでの成立したんだけれど、当時の政権は親露政権だったので、大きな問題にはならなかった。しかし、2004年、アメリカはCIA経由で恐ろしい額の「革命資金」を拠出し、無血で親露政権を転覆させた。これを「オレンジ革命」という。ちなみに、旧ソ連の国々を対象としたこの手の「革命」はグルジア(2003年のバラ革命)、キルギス(2005年のチューリップ革命)と毎年発生しており、ほぼ同じ経緯をたどっている。
ところで、いわゆる「ドルジバパイプライン」はウクライナの国土を横断しており、ロシアの天然ガスがEU諸国へ流れ込む際の通り道に位置している。そして、ウクライナ自身もエネルギーの大きな部分をこの天然ガスに頼っていた。ここで、折しもの原油価格高騰で、ロシアのガス会社が価格改定した際、アルバニアなどはその条件を飲んだのに、ウクライナの新政権はこれを突っぱねた。なぜなら、『ブダペスト念書』には、「核保有国はウクライナに経済的な圧力をかけてはいけない」という条文があったからなのだ。新政権はロシアの脅威に対抗するため、米英の軍事介入を要請したため、戦争になりかけたが、ギリギリで回避され、ロシアはウクライナへのガス供給を止めた。
すると、ウクライナはパイプラインからガスを勝手に抜いてタダで使う、という信じがたい策に出た。ちなみに、これを主導したウクライナの国策ガス会社はティモシェンコが事実上のオーナー(当時は株式の6割を押さえていた)であり、元手が0のガスを安価に国内に流通させることによって、ティモシェンコは莫大な資産を築いた。来るはずのガスが来なくなってEU諸国は大混乱に陥り、今度こそ戦争になるかと思われたが、ここでも『ブダペスト念書』が邪魔をした。前述の通り、もしロシアが軍事介入をすれば、戦争相手はウクライナではなく、「他の核保有国」、すなわち英米軍になり、ガチで第三次世界大戦になってしまうからだ。結局、衝突は回避され、ロシア側は当初予定の半分程度の価格でガスを売ることで決着した。
そして、時は下って2010年、数兆円にも及ぶ財政的赤字を政府に残して、親米勢力は下野した。値下げしたはずのガス代金はそのうち1兆6千億円にも上る。そして、この政権交代によって誕生したヤヌコビッチ政権は、債権国であるロシアに全く頭が上がらない状態になり、前政権が進めていたEU加盟のための国民投票をとりやめた。これに怒った「革命」勢力が、今年の2月に(アメリカの援助の下)非合法手段で大統領を追い払って、暫定政権を樹立させた。民意を無視して西側への同化を急ぐウクライナ情勢に業を煮やしたプーチンは、オリンピックを挟んでクリミア併合に踏み切った……。
今の状況だと、・正当に選挙されていない「暫定」政権でも『ブダペスト念書』を使う正当性を主張できるのか? →多分無理だから、本番は大統領選が終わってから。・仮にティモシェンコが大統領選に勝っても借金ですぐ潰れるんじゃないか? →額が額だけに、こればっかりはわからん。っていう点がポイントになると思う。もし、『ブダペスト念書』を盾に債務不履行宣言を一方的にロシア側に叩き付けたりすると……。
> 数兆円にも及ぶ財政的赤字を(略)債権国であるロシアに全く頭が上がらない状態になり、
どこぞの国はそれをはるかに超える債権をアメリカに対して持っているはずのなぜか逆に頭が上がらない! ふしぎ!
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どっちでもいい (スコア:0)
紛争中であることは公知なんだから、個々のサービスがどう表示しようとかまわない。
それにしても一国に欧米露がなんでここまで介入するのかわからない、いくらなんでも露骨すぎじゃないか。
Re: (スコア:1)
紛争中であることは公知なんだから、個々のサービスがどう表示しようとかまわない。
それにしても一国に欧米露がなんでここまで介入するのかわからない、いくらなんでも露骨すぎじゃないか。
なぜか関連記事にないウクライナが核武装する日がやってくる? [srad.jp]と補足※ [srad.jp]
ソ連崩壊時にウクライナが独立(まあそれ以前から国連加盟国だったけど詳細略)した際、
国内にあった核ミサイルが国際的に(NPT条約的に)問題になった。
で、取られた解決策は
「ウクライナは核を放棄してね。代わりにNPT核保有国はウクライナの領土一体性を保証します。」
という「念書」(ブダペスト覚書)をウクライナに示すことで、ウクライナは核を放棄した。
で、ロシアはその「念書」を反故にしたのが今回の事件。
上
Re:どっちでもいい (スコア:5, 参考になる)
このままだとプーチンに気の毒なので、ちょっと別の観点からの意見をば。
そもそもの発端は、この『ブダペスト念書』が恐ろしいほどの不平等条約だから、なんだよね。
『ブダベスト念書』は「核の不拡散」を大義名分としてほぼアメリカの横やりでの成立したんだけれど、当時の政権は親露政権だったので、大きな問題にはならなかった。しかし、2004年、アメリカはCIA経由で恐ろしい額の「革命資金」を拠出し、無血で親露政権を転覆させた。これを「オレンジ革命」という。ちなみに、旧ソ連の国々を対象としたこの手の「革命」はグルジア(2003年のバラ革命)、キルギス(2005年のチューリップ革命)と毎年発生しており、ほぼ同じ経緯をたどっている。
ところで、いわゆる「ドルジバパイプライン」はウクライナの国土を横断しており、ロシアの天然ガスがEU諸国へ流れ込む際の通り道に位置している。そして、ウクライナ自身もエネルギーの大きな部分をこの天然ガスに頼っていた。ここで、折しもの原油価格高騰で、ロシアのガス会社が価格改定した際、アルバニアなどはその条件を飲んだのに、ウクライナの新政権はこれを突っぱねた。なぜなら、『ブダペスト念書』には、「核保有国はウクライナに経済的な圧力をかけてはいけない」という条文があったからなのだ。新政権はロシアの脅威に対抗するため、米英の軍事介入を要請したため、戦争になりかけたが、ギリギリで回避され、ロシアはウクライナへのガス供給を止めた。
すると、ウクライナはパイプラインからガスを勝手に抜いてタダで使う、という信じがたい策に出た。ちなみに、これを主導したウクライナの国策ガス会社はティモシェンコが事実上のオーナー(当時は株式の6割を押さえていた)であり、元手が0のガスを安価に国内に流通させることによって、ティモシェンコは莫大な資産を築いた。来るはずのガスが来なくなってEU諸国は大混乱に陥り、今度こそ戦争になるかと思われたが、ここでも『ブダペスト念書』が邪魔をした。前述の通り、もしロシアが軍事介入をすれば、戦争相手はウクライナではなく、「他の核保有国」、すなわち英米軍になり、ガチで第三次世界大戦になってしまうからだ。結局、衝突は回避され、ロシア側は当初予定の半分程度の価格でガスを売ることで決着した。
そして、時は下って2010年、数兆円にも及ぶ財政的赤字を政府に残して、親米勢力は下野した。値下げしたはずのガス代金はそのうち1兆6千億円にも上る。そして、この政権交代によって誕生したヤヌコビッチ政権は、債権国であるロシアに全く頭が上がらない状態になり、前政権が進めていたEU加盟のための国民投票をとりやめた。これに怒った「革命」勢力が、今年の2月に(アメリカの援助の下)非合法手段で大統領を追い払って、暫定政権を樹立させた。民意を無視して西側への同化を急ぐウクライナ情勢に業を煮やしたプーチンは、オリンピックを挟んでクリミア併合に踏み切った……。
今の状況だと、
・正当に選挙されていない「暫定」政権でも『ブダペスト念書』を使う正当性を主張できるのか?
→多分無理だから、本番は大統領選が終わってから。
・仮にティモシェンコが大統領選に勝っても借金ですぐ潰れるんじゃないか?
→額が額だけに、こればっかりはわからん。
っていう点がポイントになると思う。もし、『ブダペスト念書』を盾に債務不履行宣言を一方的にロシア側に叩き付けたりすると……。
Re: (スコア:0)
> 数兆円にも及ぶ財政的赤字を(略)債権国であるロシアに全く頭が上がらない状態になり、
どこぞの国はそれをはるかに超える債権をアメリカに対して持っているはずのなぜか逆に頭が上がらない! ふしぎ!