自動車のエンジンコントロールユニット改造は所有者の権利か 83
例外 部門より
米著作権局では3年おきに、特定の行為に対するDCMA 1201条の適用を免除すべきかどうかのヒアリングを実施している。最近ではECUのファームウェアへのアクセスを自動車メーカーが制限するケースが増加しているが、診断や修理、改造のためにファームウェアをコピー・操作することは所有者の権利として認められるべきだとして、Electronic Frontier Foundation(EFF)やFree Software Foundation、iFixitなどが意見書を提出していた。
これに対し、自動車メーカーの業界団体などは、ファームウェアを変更することでバランスが崩れ、安全性に悪影響をもたらすなどとして免除に反対している。しかし、EFFは自動車メーカーが安全性よりも利益を優先していると考えているようだ。所有者自身による修理を禁止することで、正規ディーラーや指定した修理工場での修理を強制できるようになり、ファームウェア更新によるアップグレードオプションを販売することが可能になるためだという。
著作権局では今回、27種類の行為についてDMCA 1201条の例外とするかどうかを検討しており、先日話題となったサービスの終了したゲームを保存するための改造もその一つとなっている。