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IT

IT プロジェクトをはじめる前に「問うべき 5 つの質問」とは? 49

ストーリー by reo
科研の審査にも似たり 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

世の中にはいろいろな失敗プロジェクトがある。自分は世の中のプロジェクトはほとんど失敗してるんじゃないかと思えているのだが、ZDNet Japan の記事によれば、プロジェクト開始前に 5 つの課題をクリアしていればプロジェクトの完遂率が高められるらしい。その 5 つの質問を簡単にまとめてみる。

  1. そのプロジェクトは現在のポートフォリオのどこに位置付けられるのか。
  2. プロジェクトを無事完了するだけの資源が本当にあるか。
  3. 定められた期限は本当に達成可能か。
  4. 失敗しそうな場合、あるいは他の問題が起こった場合の予備計画はどうなっているか。
  5. プロジェクトに関与する必要のある利害関係者は誰か。

1.はプロジェクトの必要性と戦略的目標を全員で共有したり、他のプロジェクトとの関連性を掌握するって事らしい。2.は予算は足りているかどうか、他のプロジェクトと予算共有したりして破綻していないか、計画が遅れても完遂できる金銭的な余裕があるかって話。3.はエライ人や営業と現場ではスケジュール感に齟齬があるし、人材が他のプロジェクトと掛け持ちだとスケジュールが狂いやすいからあらかじめ 25 % の余裕を追加すべきというお話。編集者が作家にさば読んで締め切り言うみたいな事だと思う。4.はダメだった場合の代替策は用意しておくべきって話。元のシステムに戻すのか、一部の機能だけを使って先に進むのか、プロジェクトのスケジュールを修正するのかって方針もエライ人は先に決めておこう的な内容。5.は各部署の責任的な役割分担を明確にするのと情報の共有はきちんとしましょうって感じ。

まとめるとプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの優先順位の決定から、戦術レベルでの実践的な事柄にまで及ぶ、いくつかの質問に答えられるようにしておくべきだ。ということらしい。でもこんな事が出来たら日本の IT 業界はここまでぐだぐだになってねーよ。以上。

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  • これ付け加えてくれませんかね・・・

    • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 14時05分 (#2145550)

      ですよねぇ…。
      つまりは「ゴール」が見えてない。
      だから要求もあっちへふらふら、こっちへふらふらして、挙げ句の果てに使えない(ゴールにたどり着けてない)システムができあがり、顧客には不満がたまる。
      買い手側(顧客)がシステムを理解していない・要求をまとめられないのならば、売り手側(システム屋、PM)が上手にゴールを設定してあげられれば良いんでしょうけど、それもできない下手くそなシステム屋やPMがいっぱいいるのも事実。

      顧客が「今のままで満足です」と言うとか言わないとかあるけど、そこで「あぁ、これだったら欲しいな」「お、その切り口なら改善できるかも」「目の付け所が○○だねぇ」と顧客が言うようなものを見つけるのが営業さんでしょ。
      システム屋やPMだって、ゴールさえ明確になってたら、顧客のふらつく要求を「それは本題ではないですね」と判断する(場合によっては切り捨てる)基準ができるしね。
      それを、クラウドとか○×経営とか本質とは別のキャッチーだけど訳のわからないことで煙に巻いて顧客をだますようなことをするから、結局ゴール不明のプロジェクトが見切り発車をし、営業もSEもPMも、そして顧客までもが全員しなくて良い苦労をした挙げ句に不満をためる羽目になるわけで。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        MS-DOSベースの売り上げ管理システムが諸々の事情でWindowsベースになるとき
        これまでのままでいい。つーか、これまでのままがいい、
        という話を営業の人に伝えたところ、余計なもんばかり付け加えながら
        残して欲しい部分をばっさり削ったもんが出来てきたことがあるなあ。
        営業とPGが別とかWindowsベースかつDelphiを使わないとなにもできないPGばかりだった、
        とか、のちのちの会話でそういう裏は見えてきたけど、
        そのシステムを使う現場はそんな「事情」なんて知ったこっちゃないからね。避難轟々だった。

        苦労してつくりあげたであろうシステムが、日々「ばっかじゃねーのこれ!」と毒づかれながら使われている、という事実に
        もうちょっと敏感になって欲しいもんだよ。
        営業から見ればPGのせい。PGにいわせりゃ営業のせい。
        顧客がどんなに嫌でもその会社を選ぶのは縁故のせい。
        システム会社の運営者たちは、新技術を追うだのビジネスチャンスだのイノベーション(笑)だの言う前に
        このどうしようもない三竦み状態をなんとかしてくれい。

        • by Anonymous Coward

          > 営業から見ればPGのせい。PGにいわせりゃ営業のせい。
          > 顧客がどんなに嫌でもその会社を選ぶのは縁故のせい。
          > システム会社の運営者たちは、新技術を追うだのビジネスチャンスだのイノベーション(笑)だの言う前に
          > このどうしようもない三竦み状態をなんとかしてくれい。

          し、システム会社の運営者に縁故を何とかされてしまうのですか・・・?

        • by Anonymous Coward

          だから、本来なら「業務とはこうあるべき」という経営者の判断があって、それにあわせて業務及びシステムが作られるべきなんだけど、変に現場主義で帳尻あわせするからおかしな事になる。
          現実的に早期(昭和40年代とか)にオンラインシステムを導入してスピードのあがった会社は多くある。
          業務システム設計って、もっと大胆にするべきなのに、中途半端が一番悪い。

          • by Anonymous Coward

            逆じゃね?業務の内容がすんなりテンプレ化できるなら
            定番業務アプリ一個開発した会社だけに金が集まる。
            中小なんてクライアントの要望にきめ細かく対応した開発をしている(と世間では思われている)から
            生き残れているわけで。

            それよりシステム会社の技術力に、顧客が合わせなきゃならないような現状の方が問題。
            ていうより、道具の使い方を知らない人がつくる道具で世の中回ってしまっていることか。

            • by Anonymous Coward

              提案出来ないから要求丸呑みなんじゃんw

    • by Anonymous Coward
      客:既存システムのままで十分です。
      で終了してしまうのでその問いはNGです。

      現状のシステムで満足している客にも、クラウドだ何だと提示して、異次元経営をイメージさせて買いたくさせるのが市場開拓です。
      • by Anonymous Coward

        必要のない物を必要だと錯覚させるところからスタートしてるから破綻する場合が多いのでは・・・

        • by Anonymous Coward
          必要かどうかではなく、欲するかどうかですよ。
          本質的に必要かどうかを言えば、大抵の局面ではITなんて無くてもコト足りますしね。
          必要かどうかなんて、価値観の違いでしかありません。
    • いや、マジで

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時29分 (#2145368)

    別にITプロジェクトに特化した話ではなく、どのようなプロジェクトの開始前にも必要な事項だと思います。
    我が国では、一般に認識されていないようですが…。

    • Re:ITだけ? (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2012年05月01日 14時09分 (#2145555)

      いろいろな所から得た情報をまとめると、こんな感じになるかと。

      ・欧米のマスターでは、プロジェクト開始前に、
        どのような結果を出すか、
        上手くいかなかったらどうするか
       等、徹底的に計画を吟味する。そのためプロジェクト開始は遅れる。
      ・欧米企業のCEOはマスター・ドクター卒は 当たり前。日本は大卒が多い。
      ・日本のマスターは、プロジェクトの教育を全然していない。日本のプロジェクトは、なんか面白い結果が出そうだ、といった雰囲気でプロジェクトを開始する。

      実例として、DNA解析が話題となったとき、日本はDNA関連プロジェクトをすぐに立ち上げて進めたが、結局何も成し遂げていない(このあたり、当の研究者達は最初から分かっていた様だが)。逆にアメリカは、どのような結果を出すべきかを検討し、プロジェクト開始は日本より2年?程度遅れたが、癌関連で成果を出し始めている、と言う話を聞きました。

      マスターの教育が出来ていないため、トップダウンのプロジェクトが日本では上手くいって無いように思えます。
      (しかし、プロジェクト型を定着させるには、人材の流動性やプロジェクトから外れた弱者支援の仕組みも合わせて必要であり、文化的に現在の日本はプロジェクト型は向かないと考えています。)

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        日本だけ? も付け加えたいよね。
        projects failure で検索する方はいっぱいいるみたい。

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時42分 (#2145376)

    御客様が何が欲しいのか?何を依頼したのか?それすら解っていないことが多すぎる。

    • お客様自身も実は漠然としか分かってない場合も往々にしてありますので。
      それを具体的な形に引き出してあげるのがプロマネや営業のお仕事なのでしょうけどね。

      --
      一人以外は全員敗者
      それでもあきらめるより熱くなれ
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        プロマネの理解 → 営業の表現 → …
        っていうスライドが一時はやりましたね。

    • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時43分 (#2145377)

      御客様が何が欲しいのか?何を依頼したのか?それすら解っていないことが多すぎる。

      アプリが動き始めて考え始める方々もおられます。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      ×依然に
      ○以前に

    • by Anonymous Coward

      担当者にもよるが、そういう客こそ扱いやすいとも言える。

      作るほうが作りやすいようなものを提示して、これですよねって
      押し付けちゃえばいい。

      難しいのは、何を作って欲しいかわかっているのに伝えきれない人、
      理解しきれない人の場合でしょう。

      そういう人の場合は、下手な鉄砲方式でいっぱい提示する。
      その中でマッチしたものを選んでもらう。

      乱射するのは最初だけで、作り出したらもう滅多に変えない。

      • by Anonymous Coward

        そーゆー人は選んで運用した「後」に文句言うんだよ

        • by Anonymous Coward
          それを追加オーダーとして承るのが優れた営業。
          それを障害としてサポート対象にするのがクズな営業。
  • 1.何が欲しいのか具体的に
    2.追加案件は別途見積もり
    これだけでいいはずなんだけど、なんでデスマーチになるんですかね

    #それって開発経験のある営業と、営業経験のある開発が必要になるのから無理なのか
    • というかですね、1の「何が欲しいのか」が定まらないと2での「何が追加なのか」も定まらないんですけどね。
      もっとも、顧客自身が考えた「ソリューション」なんて当てにならないが、顧客に要望を聞くと要望ではなくその「当てにならないソリューション」を答えることがほとんどだという性質がある。なので顧客の「要望」を鵜呑みにしちゃダメなのだよな。TOCと同様、相手の言い分ではなく相手のおかれた条件を基に考えなきゃならん。そうでないと完璧に要望通りでも使えないブツや、今までと何の違いもない何のメリットもないブツができあがったりするわけで。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 13時52分 (#2145544)

    漠然と上が無能って愚痴る下と、下が無能って愚痴る上とがせめぎ合っている様子が見て取れます。
    とりあえず案件とってきた営業が、距離おいてせせら笑う姿も見える・・・

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時30分 (#2145369)
    0.その案件をパスしてなお経営は持続可能か。
    • by Anonymous Coward

      -1.それより優先すべきプロジェクトは存在しないか?

      • by Anonymous Coward

        -2.赤字になるのでやりません。

        • by Anonymous Coward

          -3. それが失敗した時にキャリアが傷つかないか

          • by Anonymous Coward

            -4. 赤でもコネなんで断れません

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時33分 (#2145370)

    1->聞かれたことはない、それはこちらで考える質のものでもない。
    2->OK(決められた資源の元に立てた仕様を守れるなら)
    3->OK(最初に認められた仕様を変更され無ければ)
    4->失敗対策用予備プランは無い(複数プランの組み合わせで凌ぐ)
    5->心当たりが多すぎる
    #コソコソと匿名の臆病者として投稿

    • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 10時51分 (#2145380)

      1.そのプロジェクトは現在のポートフォリオのどこに位置付けられるのか。
      何を作るかは、開始した後に決めます。
      「ぽーとふぉりお」?なにそれ美味しいの?

      2.プロジェクトを無事完了するだけの資源が本当にあるか。
      規模も決まってないので分かりません。(ただし納期と予算だけは決まっています。)

      3.定められた期限は本当に達成可能か。
      規模も決まってないので以下同文。

      4.失敗しそうな場合、あるいは他の問題が起こった場合の予備計画はどうなっているか。
      いざとなれば人を突っ込みます。そりゃもう千人でも二千人でも突っ込みます。

      5.プロジェクトに関与する必要のある利害関係者は誰か。
      そういう社内調整なんかの些事は、全部外注(SIer)に任せてます。それが奴らの仕事なんだから。

      #お、オレの話じゃないぞ。あくまで一般論だからねっ

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      話持ってこられた段階で平気で納期が過去だったりするよね…

  • 1.~5.は「マネージャが常時把握しておくべき当然の情報」じゃないですかね。はじめる前だけじゃなくて。
    実際は当初の目標にズルズルと仕様追加していって 3. と 4. が徐々に破綻するパターンばかりでしょう。

    6. 進捗管理を台無しにするような「鶴の一声」の存在があるかどうか。その頻度は。

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 11時13分 (#2145403)

    どこが「開始」なんでしょうか?

    > 2. プロジェクトを無事完了するだけの資源が本当にあるか。
    > 3. 定められた期限は本当に達成可能か。

    この辺りって、開始後の捉え方ですよね。
    開始前には
    「自分達はそのプロジェクトにどれだけの資源をつぎ込めるか」
    「そのプロジェクトはいつまでに成されるべきか」
    ではないのかな?

    • by Anonymous Coward

      なるほどだからお前の管理するプロジェクトはいつもデスマになるのか

      • by Anonymous Coward

        やだなぁ、単なるコーダーがプロジェクトを管理するわけないじゃないですか

    • by Anonymous Coward

      それって何か違うの?

  • by Anonymous Coward on 2012年05月01日 15時10分 (#2145590)

    そのプロジェクトは現在のポートフォリオのどこに位置付けられるのか。→未来予想は失敗したが、現状は把握していたようだ。
    プロジェクトを無事完了するだけの資源が本当にあるか。→傍目には不可能には思えない。
    定められた期限は本当に達成可能か。→傍目には可能なように思える。
    失敗しそうな場合、あるいは他の問題が起こった場合の予備計画はどうなっているか。→それは無かったが。
    プロジェクトに関与する必要のある利害関係者は誰か。→確かに市場は完全に無視していたな。

    だからΣプロジェクトは、失敗したのか。

    • by Anonymous Coward

      | そのプロジェクトは現在のポートフォリオのどこに位置付けられるのか。→未来予想は失敗したが、現状は把握していたようだ。

      完全に仕様を満たして納期経費も完全だとしても「プロジェクト成果物が成功裏に使われる」とは無関係な話ですからねえ

      ポートフォリオのプロフィットリターン想定が「絵に描いた餅に過ぎた」だけでしょう

  • by Seth (1176) on 2012年05月01日 17時48分 (#2145681) 日記

     After all,always money is everything.ですが(走召糸色木亥火暴)

    --
    "castigat ridendo mores" "Saxum volutum non obducitur musco"
typodupeerror

アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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