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火星

フラッシュメモリの消耗によってエラーが頻発している火星探査機Opportunity、遠隔からの再フォーマット実施へ 57

ストーリー by hylom
宇宙を越えた再フォーマット 部門より
headless 曰く、

NASAの火星探査機Opportunityは10年以上にわたって火星の探査を続けているが、最近システムの再起動が頻発するようになっているという。NASAでは同機に搭載されたフラッシュメモリーの消耗が原因となっている可能性があるとして、再フォーマットを計画しているそうだ(プレスリリースThe RegisiterSlashdot)。

Opportunityのコンピューターシステムには放射線耐性を高めたIBM RAD6000プロセッサ(20MHz)と256MBのフラッシュメモリが搭載されている。フラッシュメモリは繰り返し上書きされているため一部のセルが消耗しており、これが再起動の原因となっている可能性が高いという。再起動は1~2日で完了するものの、8月には10回以上の再起動が発生して探査活動に影響が出ている。

再フォーマットでは、フラッシュメモリで不具合の出ているセクタを特定し、それらを使わないように設定する処理を行うとのこと。再フォーマットに先立ってフラッシュメモリ内に残っている有用なデータをすべて地球にダウンロードし、フラッシュメモリを使用しない動作モードに探査機を切り替える。

また、準備中に再起動した場合に復旧しやすいよう、通信速度も低下させるという。重要な処理を行うプログラムは別の場所に保存されており、5年前にはSpiritでも再フォーマットを実行しているため、トラブルが発生する可能性は低いとのことだ。再フォーマットは今月上旬に実行される。

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  • 忘れっぽい (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2014年09月05日 7時36分 (#2670910)

    おいらの頭もフォーマットしなおしたら、まともになるかな?

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 7時14分 (#2670905)

    どうなんでしょうか
    PRAMは強うそうな感じですが、STT-MRAMは弱そう
    そんな実験できるほど実用化進んでないんでしょうけど

    • by Anonymous Coward

      次世代ディスプレイ素子が液晶にことごとく敗退したのと同じような展開にならなきゃいいんですがね。

    • by Anonymous Coward

      少なくともMRAMの方が現行の半導体メモリよりずっと宇宙での利用では有利とされてますね
      #本日まで慶應義塾に日本磁気学会で通ってたのでAC

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 8時06分 (#2670914)

    データだけじゃなくて、システムソフトウェアがフラッシュ上にあるって事なのか。
    それは強い放射線に晒される探査機の設計としてどうなの?

    それとも探査機が目的地についてからも、リモートでソフトウェアの書き換えをする必要があったりして、致し方ないのか?

    • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 10時47分 (#2671030)

      想定稼働時間の10倍以上動いてるのに「設計としてどうなの?」とか言われちゃうんだなあ…

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 12時11分 (#2671100)

        ここにぶらさげとこう・・。

        何年か前に、コズミックフロントという番組でOpportunityさんについての回があった。
        想定稼働時間は(たしか)半年の設計にも関わらず、その時点で7年超えて稼動しているという内容を聞いて
        なんともいえない感動を覚えた。

        そして今回、まだ現役稼働中で、問題が発生したものの遠隔による修正も高い確率で成功しそうと聞いて感慨にふけっていた。

        にもかかわらず、この流れ・・・。
        悲しい、悲しすぎるわ、あんたら・・。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        10年以上も稼働しちゃう原子力電池。
        一般用途にも使えないかなぁ…。

        • by Anonymous Coward

          原子力電池は後輩のCuriosityでOpportunityは太陽電池とバッテリ駆動だったはず

    • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 12時14分 (#2671102)

      それとも探査機が目的地についてからも、リモートでソフトウェアの書き換えをする必要があったりして、致し方ないのか?

      打ち上げ時の時は、ソフトウェアはまだ開発中なのです。
      完成しているわけないじゃん。移動中の時間を使って一生懸命デバッグですよ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      摩耗したセルにアクセスすること自体がクラッシュの原因になる、てことでは。
      重要なソフトウェア等は別の非揮発メモリ内に保存してあるってことなので、このフラッシュメモリの中身は測定データが主じゃないでしょうか。

      • by Anonymous Coward

        エラーがある程度以内なら訂正を行い処理続行、あまりにエラーが多かったらセーフモードに移行、って処理にした事あります。
        スレ元はエラーを含んだプログラムを実行してクラッシュしてリブート、というPCのような落ち方を想像してるみたいですが、それは無いでしょうね。
        エラー訂正が多すぎる→なにか異常な状態だ→意図的にリブート
        これが頻繁過ぎるのでフォーマットしてみようという話かと。

        コードやクリティカルなデータにはもっと厳重なエラー訂正をかけるでしょう。コードに訂正不可能なエラーが含まれていた場合、実行する前に安全に止めて報告するぐらいの処理は普通にやってるでしょう。

    • by Anonymous Coward

      昔々、20年程昔、とある 24時間連続で信号解析する専用装置開発の末席を汚してた時の事。
      そいつは性能確保のため、データバッファメモリにまだ枯れてない新規設計ハードを採用してたんだが、
      ちょくちょく無応答になってくれてね、そうするとシステムバスがタイムアウトして NMI 発生、
      そういうハードエラーを想定してなかったので、default のシステム丸ごとリセットが掛かって大変だったです。
      # この件については、ハードが改修されるまで、ダミーデータを読んだことにするパッチ当てて凌ぎました。

      データメモリであっても故障が検出され、それへの対応が用意されてなければ、装置としては halt するか reboot するかしかないと思います。

      • by Anonymous Coward

        惑星探査機でハードエラーを想定してないソフトウェアの作りってのはまず無いんでは?

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 9時12分 (#2670952)

    とりあえず

    再起動

    それでもダメなら

    フォーマット

    # むしろOpportunityを叩きにいくだけの衛星とかつくるってのもアリかもしれない

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 10時16分 (#2670997)

    まともにディスクの管理、操作できるのかなぁ?

    • by Anonymous Coward

      全く今時の若いもんはtelnetも知らんのかぁ

      • by Anonymous Coward

        IPなんか通るわけないじゃん。
        バッチだよ。
        VxWORKSだし。
        #とマヂレスしてみる

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 11時30分 (#2671070)

    フラッシュメモリが消耗してても、
    時間がかかるだけで再起動すれば正常に動くのがすごい。
    まあそのぐらいフェイルセーフないと宇宙では使えないんでしょうけど。

    ウチらのOSも少々のHDDエラーぐらいで起動不能にならないように・・・(まあ最近はずいぶん頑丈になりましたけどね)

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 11時45分 (#2671087)

    最近はクラウドやVPSに移行して、コンソール画面まで遠隔で行けるようになりましたけど、かつてはリモートログインだけのレンタルサーバも多かった。
    そんなレンタルサーバをリモートからOSアップデートして再起動するだけでもドキドキでした。
    戻ってこなかった…ということも無かったわけではありません。

    サーバの前には行けないから、リモートハンドでサービス提供会社に有料でお願いしたり。

    それを火星でやっちゃうというのが、勇気あるなと。

    ま、当初の活動予定期間を大幅に超えているので、元は取った。失敗して死んだら、それはそれで諦める、ということなのかもしれませんが。

    もちろん万全のバックアップの仕組みがあるのでしょうけれど。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月05日 14時22分 (#2671215)
    ちなみに宇宙は超えてないのでは
    • by Anonymous Coward

      海を渡ることを「海を越えて」って言うみたいな感じ

      • by digoh (17917) on 2014年09月05日 16時16分 (#2671324) 日記

        海の場合、中じゃなく上を行くから「越えて」という言葉でいい気がするが、
        宇宙だと中を行くからなぁ・・・とか考えてみたけど、
        「時を越えて」という言い回しもあるんだよな。

        「メビウスの宇宙を越えて」だったら、それこそ宇宙から抜け出す(ことができない)って話だった。

        親コメント
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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