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ソフトウェア

医療用のソフトウェアも医療機器の一部として規制対象に 23

ストーリー by hylom
品質評価はどうやるのだろう 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

「薬事法等の一部を改正する法律」(2013年11月27日法律第84号)および「薬事法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」(政令第268号)により、平成26年11月25日に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」が施行される(東京都健康安全研究センター)。

これまでの薬事法では、ソフトウェアは規制の対象外であったが、今回の改正で、「プログラム」および「これを記録した記録媒体」が医療機器の定義に追加される。主に疾病診断用プログラムや疾病治療用プログラム、疾病予防用プログラムが対象とされるが、副作用または機能の障害が生じた場合においても、人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとんどないプログラムは例外とされている。

規制対象となるプログラムの製造については、ほかの医療機器同様に高度管理医療機器、管理医療機器の種類に応じて第一種または第二種医療機器製造販売業許可を取得する必要となり、販売についても届出が必要となる。

諸氏の中にも関連する講習や書類作成に追われている方もいるのではないかと思うが、安全のためとはいえ、面倒な時代になったものである。

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  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 14時31分 (#2715198)

     薬事関係の書類を扱うこともあるということで、講習会に行かせてもらったんですけど…
     文章自体は特許関係の文章と似てましたね。原則は理系の文章なんでエビデンスで論を補強しながら書き進めるという感じ。日頃特許でヒーヒー言わされてる向きはすぐに馴染むんじゃないでしょか。

    ちょっと面白かったのは、

    [特許の場合]:
    審査官「これ、新規性ないんじゃないの」
    申請者「そんなことないですよ。ばっちり新規性ありますよ。従来とは○○が違うんです。だから権利ください!」

    [薬事の場合]:
    審査官「これ、新規品だよね。詳しい審査に回していい?」
    申請者「従来品と同等に決まってるじゃないですか。だからお願い、審査簡単にして!」

    と主張の方向が真逆になるわけですな。
    薬事品は申請の段階ではなんとか従来品の範囲に収めて審査が簡単になるように作戦を考えるわけです。

    • by Anonymous Coward

      セキュリティアップデートとかは、どういう扱いになるんですかね。

      • by Anonymous Coward

        従来どおりであれば、セキュリティアップデートはリコール回収、新機能追加は再審査です

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 22時18分 (#2715470)

    >安全のためとはいえ、面倒な時代になったものである。

    もともとハードウェアとしての医療機器しか認められていなかったため、医用
    ソフトウェアというものを診断に用いるためには医用ソフトウェアをインストールした
    ハードとして扱うしか無かったわけです。電気安全性などハードウェアとしての規格を
    満たす必要があり、世に出すにはよっぽど面倒が多かったわけで、今回ソフトウェア
    単体が医療機器として認められたことで逆に手間が減ったと考えられます。
    また、欧州や米国ではとっくにソフトウェア単体が医療機器として認められており、
    やっと日本も追いついたと言えます。

    開発についてはIEC 62304という規格が定められており、OSSについても利用者側が
    適切にリスクマネジメントをおこなうことで使用することが可能です。

    今まで医用ソフトウェアを開発していた身にとってはやっとハードウェアの呪縛から
    解放されたわけで、今回の改正薬事法についてはようやくソフトウェア単体が認められた
    ということで非常に歓迎です。

    • by Anonymous Coward

      この法改正ではOSSであろうと何であろうと利用者ではなく開発者に責任がいくので現実的には利用は無理でしょう。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 12時34分 (#2715113)

    Wii Fitは(ry

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 20時43分 (#2715431)

    法規制対象とならないリスクの低いソフトウェアについては
    ヘルスソフトウェアとして業界で自主基準を設けてGHSマーク(レベル1,レベル2,レベル3)という
    ものを取得してもらう流れになっています。

    リスクマネジメントについては各レベル取得ともに必須となっています。

    一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会
    http://good-hs.jp/ [good-hs.jp]

    ヘルスソフトウェアに関する開発ガイドライン(手引き)を策定しました(METI/経済産業省)
    http://www.meti.go.jp/press/2014/07/20140724003/20140724003.html [meti.go.jp]

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 12時16分 (#2715099)

    例えばOSやドライバなど医療用ソフトとは別の要因でシステムがクラッシュした場合、放射線が止まらずに照射されたなどの可能性が十分にありえると思うのだが。
    # システムの反応がなくなったら照射をやめるぐらいの予防措置は入れてるのかな?

    • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 12時32分 (#2715111)

      > 放射線が止まらずに照射されたなどの可能性が十分にありえると思うのだが。

      つ Therac-25 [wikipedia.org]

      親コメント
    • そういう事への対応を込みでの話でしょう
      システムの全要素が独立して脆弱性が無いことを求められているわけでなし。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      市販のOSは大抵ミッションクリティカルな用途で使うなって書いてますよ

      • by Anonymous Coward

        つまり、OSSはヤバイと言うことですね。

        • by Anonymous Coward

          「市販のOSは」って言ってんのに、なんでOSSはヤバイって結論になるのか全くわからない。

          • by Anonymous Coward

            市販のOSは使ってはならないという文がある

            OSSにはそういう文がない

            OSSがクリティカルな分野に使われちゃう

            まもるくんがあぶない!

            というネタ(のつもりの見当違いな見解)なのでしょう。

      • by Anonymous Coward

        ミッションクリティカルな部分のOSとして使われるのは、Medical Profile for VxWorksやQNX OS for Medicalあたりですね。
        ミッションクリティカルではない部分で、I/Oが絡む部分などには組み込みLinuxなどが良く使われています。

    • by Anonymous Coward

      ウォッチドッグタイマーがあるから大丈夫でしょう…と思ったけど、いや、ウォッチドッグタイマーでレイテンシは間に合うのでしょうかね?

    • by Anonymous Coward

      放射線を照射するような機器は、ソフトウェアも含めた装置全体として販売されますから、
      全体としてきちんと動くことが求められると思います。
      装置を作るために、信頼できる部品を使うのは、メーカーの責任です。OSも部品のひとつでしょう。

      • by Anonymous Coward

        ようは、UIの部分はwindowsとか市販の物を使っても、
        制御部分は、制御不能にならないよう作れってことですね。

        制御部分でかんたんな物は、OS無しでガリガリ書いて、
        複雑な通信が必要なものは、枯れている組み込み用OSを使うしかないか。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 16時18分 (#2715265)

    >「プログラム」および「これを記録した記録媒体」が医療機器の定義に追加される。主に疾病診断用プログラムや疾病治療用プログラム、疾病予防用プログラムが対象とされる

    と言うのはレントゲン撮ったりするようなシステムの事?それともオーダリングや電子カルテも含むんですかね。

    • by Anonymous Coward

      パブコメに出てた「医薬品医療機器等法におけるプログラムの医療機器への該当性についての基本的な考え方について(案)」はこの辺 http://www.jaame.or.jp/mdsi/program.html [jaame.or.jp] で見れるけど、平成26年11月14日付けで出た通知はまだ見れない見たい。
      例えばここ(http://www.emergojapan.co.jp/node/747)

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 17時37分 (#2715311)

    TPPでアメリカが潰しにかかるだろうなぁ。医療用のソフトウェア規制も。

    • by Anonymous Coward

      むしろ国際基準に合わせるためだろ
      日本にも電磁波規制とか遅れてる分野がある

  • by Anonymous Coward on 2014年11月21日 20時51分 (#2715437)

    今回、新規に改正薬事法の対象となったのは
    「汎用のコンピューティングプラットフォーム(一般のPCやスマートフォンなど)で動作するソフトウェア」のうち
    「A: 「医療機器ソフトウェア」のうち、それ自体を医療機器として使用することを意図したもの」です。

    元々、
    「医療機器または医療機器の一部のハードウェアで動作する」「「医療機器ソフトウェア」のうち、医療機器に組み込むことを目的として開発されたもの」
    については法規制対象です。

    http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/service/iryou_fukushi/d... [meti.go.jp]
    のページ番号3参照

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