紐を付けることで無人航空機のさまざまな問題を回避する試み 40
紐付きだから無人ではない? 部門より
アメリカでは無人航空機(ドローン)の商用化についてさまざまな問題が議論されている。カメラを搭載した無人機によるプライバシー侵害問題、墜落したときの被害とその責任問題、操縦やメンテナンスの難しさなど多くの課題が残されている。新興企業のFotokiteは、この課題を「紐付き」にすることでクリアすることに成功した(Robohub、Fotokite、Slashdot)。
Fotokiteの開発した無人機は、オペレーターの上を自動的に移動する自律システムを組み込んだもの。動画を見ると分かるように、凧のように紐でつながれており、ドローンが移動できる範囲は制限される。また搭載されたカメラは操作者を識別するためにも使われていることから、撮影範囲は操縦者の周囲に限定される。このためプライバシーの問題もある程度解決できるようだ。
Fotokiteによると、他のドローンでは起動するまでに15分以上必要であるのに対し、同社のドローンは1分あればすぐに使えるようになるという。さらにオペレーターの操縦センスも不要で、カメラの操作も簡単。またGPSのような外部インフラも不要であるとしている。またまた有線でつながれていることから、米連邦航空局(FAA)の規定するUAS(無人航空機システム)のガイドラインに抵触しないと考えられているようだ。