犬とその飼い主は、「目」が似てる(少なくとも、日本では) 32
確かにどちらも目が2つある 部門より
ペットの犬と飼い主は飼っているほどに似てくる、という話があるが、読売新聞によると関西学院大の中島定彦教授が、「顔の中でも目が似ている」という結果をまとめ、英国の国際人間動物関係学会の学会誌「 Anthrozoös」誌に発表したそうだ(関西学院大学のプレスリリース、abstract)。「顔のどの部位が重要かを明らかにした点」が新しい知見だという。
40頭の犬と飼い主のカラー写真を、正しい組み合わせの20組の正セット、ペアを入れ替えた20組の誤セットを作成し、「犬と飼い主が似ている」セットを547名の関西学院大の547人の学生や20-60歳代の犬に関する講演会出席者45人に答えてもらった。「隠しなし」「飼い主の目を隠す」「飼い主の口を隠す」「犬の目を隠す」「飼い主と犬の目の部分だけ示す」の5種類の実験を行ったところ、目を隠した2実験以外では偶然水準である50%から有意に高い正答率を示したそうだ。このことから、中島教授は「犬と飼い主は目が似ている」と結論付けたそうだ。abstractによれば、実験の被験者はともに「日本人」「日本人の男女」と形容されている。
ところで、このタレコミで実験の被験者が日本人であったことを確かめたのは過去の/.J記事(アメリカ人は口で、日本人は目で話す)で、「日本人は相手の表情を読み取るのに、他文化に比較して(少なくともアメリカよりは)目に注目する度合が高い」という研究が紹介されていたからである。表情を読み取る文化が異なると、「犬と飼い主の似てくる場所が変わる」のか「被験者が表情を読み取る場所が変わる」のか、それとも「それでも目が似ている」のか、どうなのでしょう?
#鬼太郎と目玉の親父も「目」は似ている。