外周80~100kmの超大型ハドロン衝突型加速器 29
山手線の2〜3倍 部門より
欧州に50億ドルもの予算かけて建築された大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider:LHC)。2008年に稼働した当初は素粒子物理学者たちも、大きな発見ができる可能性は低いと考えていたようだ。しかし、LHCは2012年にヒッグス粒子らしきものの発見という大きな成果を出した。これにより、研究者たちはLHCより大型化された超大型ハドロン衝突型加速器(Very Large Hadron Colider:VLHC)の設計を行うことに注目し始めているという(Nature、VLHC、Physics Buzz、本家/.)。
LHCでは外周27kmのの大きさだったが、VLHCでは外周80~100kmのトンネルが必要となる。しかしVLHCの概念は10年以上前からあったものの、研究費用のための予算はほとんど付いていない。それでも、今夏にミネアポリスで開催されたSnowmass会議(科学者たちが今後の高エネルギー物理学に必要な開発計画を把握するための会議)でも、VLHCは期待度の高いプロジェクトではあったようだ。